
エックスサーバーでメールを利用する際の容量や送信制限、セキュリティ仕様などを詳しく解説します。
他社との比較や運用のコツもあわせて紹介します。

エックスサーバーでメールアドレスを作成・利用される方は、ぜひ参考にしてください。
エックスサーバーについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせてチェックしてください。
目次
エックスサーバーの主なメール機能
エックスサーバーのメールに関する主な機能・仕様について説明します。
まずは、こちらの表で確認してみましょう。
スタンダード | プレミアム | ビジネス | |
---|---|---|---|
メールアカウント数 | 無制限 | ||
メールボックス容量 | メールアドレス毎に、容量1~20,000MB(20GB)の範囲で設定可能 | ||
送信メールのサイズ | 100MBまで(目安)/1メール 100MBを超えたメールの送信は不可 | ||
受信メールのサイズ | 制限なし | ||
メールの送受信制限 (目安) | ■1,500通/時間 ■15,000通/日 | ||
対応プロトコル | SMTP、POP3、IMAP | ||
SMTP-AUTH | 〇 ※メールの送信時の認証方式 | ||
メール転送 | 受信メールを、他メールアドレスへ転送できる機能 | ||
メール自動返信 | 受信メールに対して、定型文を自動で返信できる機能 | ||
Webメール | ブラウザで利用できるオリジナルのWebメーラーを利用可 | ||
メーリングリスト | 〇 | 〇 | 〇 |
メールマガジン | 〇 | 〇 | 〇 |
自動バックアップ | 〇 ※サーバー領域のメールデータを過去14日分保存 | ||
メールサーバー | Postfix |
作成可能なメールアカウント数
エックスサーバーでは、作成できるメールアカウント数は無制限になっています。
企業やビジネス利用だと多くのメールアドレスが必要になることもあります。
その場合、無制限にメールアカウント作成できるのは助かります。
1アカウントあたりの容量上限
エックスサーバーでは、メールボックスの容量は最大20,000MB(20GB)まで設定可能です。
容量の変更も可能で、管理画面から簡単に設定できます。
送信メール制限
エックスサーバーでは、送信できるメールの容量は100MBまでとなります。
また、送信できるメール数にも上限が設定されているので注意してください。
- 1通あたりの最大容量(添付ファイル含む):100MB
- 1時間あたりの送信上限数:1,500通/時間・15,000通/日
これらの制限は、あくまで目安です。
大量の迷惑メール送信やサーバーに負荷をかけるような送信状況の場合は、制限が適用される可能性があります。
また、メルマガやWebアプリケーションなどから送信するメール数にもこの上限が適用されます。
システムの開発を行う際には、注意してください。
受信メール制限
受信メールには容量制限はありません。
ただ、メールボックスの設定容量を超えるメールは受信できません。
対応プロトコル
エックスサーバーでは、POP、IMAP、SMTPのプロトコルに対応しています。
SSL/TLSによる暗号化にも対応しているので、メールサーバとメールソフトの間でやり取りされる情報を暗号化することができます。
- POP、IMAP、SMTP
- SSL/TLS暗号化に対応
- ポート番号例:POP(995)、IMAP(993)、SMTP(465/587)
セキュリティ仕様
エックスサーバーのメールセキュリティに関しては、以下のような仕様になっています。
- アンチウィルス機能
- スパムフィルター機能
- 高性能スパムフィルタ(Cloudmark)
- SMTP認証の国外アクセス制限設定
- SSL/TLS暗号化による安全な通信(POPS、SMTPS、IMAPS)
また、エックスサーバーでは、自動バックアップ機能を搭載しています。
メールデータも最大14日分保存されており、トラブル時には復旧に使用することもできます。
送信ドメイン認証(DKIM、SPF、DMARC)について
Googleの仕様変更により、1日5,000通以上のメールをGメールに対して送信する場合、送信ドメイン認証の設定が必要になりました。
送信ドメイン認証とは、メール送信者の「なりすまし」を防ぎ、正規のドメインからの送信であることを受信側に証明する仕組みです。
→ Gmail メール送信者のガイドライン
具体的には、メールを送信するドメイン側で以下の3つのレコードの登録が必要です。
- SPF(送信元IPを検証し、メールのなりすましを防ぐ)
- DKIM(メールに電子署名を付与し、改ざんされていないことを証明)
- DMARC(SPF・DKIMの認証結果を基に"なりすましメールをどう扱うか"を受信側に伝える仕組み)
エックスサーバーでもDKIM、SPF、DMARCのレコードの設定をサーバーパネルから簡単に行うことができます。
ちなみに、1日5,000通未満であれば、送信ドメイン認証の設定は不要です。
ですが、トラブルを避けるために、ビジネスの現場では設定しておくことをおすすめします。
Webメールの仕様
エックスサーバーでは、Webメールも用意されており、誰でも無料で使用することができます。
例えば、Outlookのようなメーラーを購入する必要がなく、費用をかけずにメールの送受信が可能です。
エックスサーバーのWebメールは仕様もシンプルで使いやすいです。
エックスサーバーのWebメールへのログイン方法は、こちらの記事をチェックしてください。
他社レンタルサーバーとのメール仕様比較
エックスサーバーと他社レンタルサーバーのメール仕様を比べてみましょう。
項目 | エックスサーバー | ロリポップ! | カラフルボックス |
---|---|---|---|
メールアカウント | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
送信メールサイズ | 1通100MB | 1通100MB | 不明 |
送信メール数制限 | 1,500通 15,000通/日 | 1,000通/時間 10,000通/日 | 500~5,500通/時間 5,000~45,000通/日 ※プランにより異なる |
Webメール | 〇 | 〇 | 〇 |
SSL/TLS | 〇 | 〇 | 〇 |
アンチウィルス | 〇 | 〇 | 〇 |
スパムフィルター | 〇 高性能スパムフィルタも使用可 | 〇 | 〇 |
メール転送 | 〇 | 〇 | 〇 |
メール自動返信 | 〇 | 〇 | 〇 |
メーリングリスト | 〇 | 〇 | 〇 |
メールマガジン | 〇 | 〇 | 不明 |
SPF | 設定可能 | 設定可能 | 設定可能 |
DKIM | 設定可能 | 設定可能 | 設定可能 |
DMARC | 設定可能 | 設定可能 | 設定可能 |
送信メールサイズと送信数に関しては、レンタルサーバーによって異なります。
ですが、他の仕様や機能に関しては、そこまで大きな違いはありません。
各社、メールを使用するのに必要な機能は揃っており、ビジネス利用でも問題なさそうです。
ただ、エックスサーバーではCloudmark社の高性能スパムフィルタも使用でき、よりセキュリティに特化した仕様になっています。
最後に
エックスサーバーのメール機能は、高セキュリティ・安定した環境が大きな特長です。
メールアカウントは無制限に作成でき、1アドレスあたり最大20GBまで設定可能。
さらに、送信数も1時間あたり1,500通・1日15,000通と余裕があり、ビジネス利用にも十分対応できます。
特にCloudmark社の高性能スパムフィルタを導入している点は、他社と比べても強みと言えます。
これからビジネスメールを本格的に運用したい方は、ぜひエックスサーバーを活用してみてください。